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 紺邑は、藍草の葉を堆肥状に醗酵させた原料(すくも)を、堅木の木灰から取った灰汁だけで再び醗酵させて染め液を作り、維持管理も貝灰と麸(ふすま)と灰汁という、室町時代から続く日本古来の藍染め(正藍染)の工房です。

正藍染とは

  • 「正藍染」とは、明治30年頃、石炭由来の合成藍が輸入され、藍草を原料とする日本古来の藍染めが滅びようとした時、それを受け継いでいた職人達が矜持を込めて呼称した言葉です。
  • 藍染めの世界でただ一人の人間国宝千葉あやのさんも、「正藍染」として文化庁から認定されています。

  • 柳宗悦「手仕事の日本」より(岩波文庫184p~185p)
    (前略)化学は人造藍の発明を誇りはしますが、誇るならなぜ美しさの点でも正藍(しょうあい)を凌しのぐものを作らないのでしょうか。それは作らないのではなく、作れないのだという方が早いでありましょう。この点で化学は未熟さを匿すことは出来ません。美しさにおいても正藍を越える時、始めて化学は讃えられてよいでありましょう。化学は天然の藍に対しては、もっと遠慮がなければなりません。
     誰も比べて見て、天然藍の方がずっと美しいのを感じます。それ故昔ながらの阿波藍を今も用いる紺屋は、忘れずに「正藍染(しょうあいぞめ)」とか「本染(ほんぞめ)」とかいう看板を掲げます。そうしてその店の染めは本当のものだということを誇ります。また買手の方も「正藍」とか「本染」とかいうことに信頼を置き、かかる品を用いることに悦びを抱きます。これは今では贅沢ということにもなりますが、本当に仕事を敬い本当の品物を愛するという心がなくなったら、世の中は軽薄なものになってしまうでありましょう。つい半世紀前までは日本の貧乏人までが、正藍染の着物を不断着にしていたことをよく顧みたいと思います。嘘もののなかった時代や、本ものが安かった時代があったことは、吾々に大きな問題を投げかけてきます。これに対しどういう答えを準備したらよいでしょうか。(後略)

本建てとは

 「建てる」とは、水に溶けない「藍」を、溶けるように変化させ、染め液を作ることを言います。藍草の葉を醗酵させた「すくも」を、堅木(樫、楢、クヌギなど)を燃やした木灰の「灰汁(アク)」を使って自然発酵させる建て方を、「本建て」と云います。

 

新着情報

2017年6月4日
新しいサイトをオープンしました。
2017年7月13日
「藍染の選択方法」ページをアップ。
2017年7月20日
「染色堅牢度」ページをアップ