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空の青 海の青 紺邑の青

第二次秋の藍建て講習会(10月24日~31日)参加者募集。
藍建てに関する全て、染め液の維持管理方法、本建ての染め液による藍染の基礎をお伝えしています。

                    かへる日もなき
                            三好達治
                    かへる日もなきいにしへを
                    こはつゆ艸(くさ)の花の色
                    はるかなるものみな青し
                    海の青 はた 空の青  

 古(いにしへ)に帰る日などあろうはずは無いけれど、「そは(それは)」と、遠くから見ないで「こは(これは)」と身近に見て、つゆ草から古に思いを馳せる。それはみな青い。海の青か、はたまた、空の青のように。

 美しい。このような青を、古に思いを馳せることのできる青を表現したいものだ。

 紺邑は、藍草の葉を堆肥状に醗酵させた原料(すくも)を、堅木の木灰から取った灰汁だけで再び醗酵させて染め液を作り、維持管理も貝灰と麸(ふすま)と灰汁という、日本古来の藍染め(正藍染)の工房です。

正藍染とは

  • 「正藍染」とは、明治30年頃、石炭由来の合成藍が輸入され、藍草を原料とする日本古来の藍染めが滅びようとした時、それを受け継いでいた職人達が矜持を込めて呼称した言葉です。
  • 藍染めの世界でただ一人の人間国宝千葉あやのさんは、「正藍染」として文化庁から認定されています。
  • 柳宗悦「手仕事の日本」より(岩波文庫184p~185p)


     《(前略)化学は人造藍の発明を誇りはしますが、誇るならなぜ美しさの点でも正藍(しょうあい)を凌しのぐものを作らないのでしょうか。それは作らないのではなく、作れないのだという方が早いでありましょう。この点で化学は未熟さを匿すことは出来ません。美しさにおいても正藍を越える時、始めて化学は讃えられてよいでありましょう。化学は天然の藍に対しては、もっと遠慮がなければなりません。
     誰も比べて見て、天然藍の方がずっと美しいのを感じます。それ故昔ながらの阿波藍を今も用いる紺屋は、忘れずに「正藍染(しょうあいぞめ)」とか「本染(ほんぞめ)」とかいう看板を掲げます。そうしてその店の染めは本当のものだということを誇ります。また買手の方も「正藍」とか「本染」とかいうことに信頼を置き、かかる品を用いることに悦びを抱きます。これは今では贅沢ということにもなりますが、本当に仕事を敬い本当の品物を愛するという心がなくなったら、世の中は軽薄なものになってしまうでありましょう。つい半世紀前までは日本の貧乏人までが、正藍染の着物を不断着にしていたことをよく顧みたいと思います。嘘もののなかった時代や、本ものが安かった時代があったことは、吾々に大きな問題を投げかけてきます。これに対しどういう答えを準備したらよいでしょうか。(後略)》

本建て または 地獄建て

 「建てる」とは、水に溶けない「藍」を、溶けるように変化させ、染め液を作ることを言います。藍草の葉を醗酵させた「すくも」を、堅木(樫、楢、クヌギなど)を燃やした木灰の「灰汁(アク)」を使って自然発酵させる建て方を、「本建て」または「地獄建て」と云います。 石灰や日本酒やふすま(小麦の皮)を本建ては使いません。ましてやブドウ糖や水飴や蜜も使いません。

 正藍染と藍染の違いは、青味の色合い、色の強さ、染め液の寿命や染める意味・意義が違います。

 右の茶色の甕が二年三カ月経っている染め液(2019年8月25日現在)。少し泡があるのは、お客様が糸を染めている最中だから。未だに現役で美しい青味を出している。左の甕は二ヶ月。紺邑としては若い甕。染め液の表面が紺色に幕が張っているがお分かりだろう。

新着情報

2017年6月4日
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2019年8月27日
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2019年11月23日
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2019年11月30日
ホームページ全体を編集
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